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思い出が次々と溢れて止まりませんでした

祖父が亡くなった時に、あまりにも突然の事に感情がついてはいきませんでした。
お葬式が始まり、祖父の遺影を見つめていると次々と思い出が蘇ってきて、気が付いたら私は両目からボロボロと涙をこぼしていました。
とても厳しかった祖父で、そしてとても優しかった祖父でした。
小さい頃は小柄だった私の事をいつも気にかけてくれたのは祖父でした。
尽きる事のない思い出の中には後悔もありました。
中学生の頃、思春期を迎えた私は祖父に対して素直になれず、きっと祖父を傷付けた事もあったのではないかと思います。
ですが、そんな私の事をいつも心配してくれた事を私は知っています。
涙で滲む視界の中、遺影の中の祖父の顔が微笑んでいるように見えました。
頑張れと励ましてくれているようでした。
お葬式の日、春だというのに雪が降り、まるで祖父からの挨拶のようにも思えました。
私は、祖父の遺影に何度も何度も、ありがとうとごめんなさいを繰り返しました。
祖父に届いて欲しいと願いながら。

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